Lebensfreude

大好きなオーストリアを後にし、ドイツへ。

オーストリアの育休手当

現在私の住んでいるオーストリアは、育休中の女性に大変手厚い保護があると感じています。

 

今日はそんなオーストリアの育休手当をご紹介しましょう。

 

オーストリアの育休手当はDas Kinderbetreuungsgeldと呼ばれます。(長い名前!)

これには健康保険加入者という前提条件がありますが、この国は日本と同じように健康保険にはほぼ大抵の人が加入しています。

 

育休は365日〜851日の間で取得することができます。(パートナーも育休を取得する場合は、二人合わせて456日〜1063日の間)

その間育休手当を受け取ることができます。この手当は総額が最初から決まっていて、12366ユーロ(およそ148万円 2019年11月現在でのレート)です。

 

この額が、取得する育休の長さによって日割り計算され支給されます。

 

例えば、母親だけが1年(365日)育休を取得するとしましょう。

そうすると、1日当たりの支給額は12366÷365で、およそ33.88ユーロ(約4000円)。

1ヶ月30日とすると、33.88ユーロ×30日=1014ユーロ

日本円にしておよそ121900円

この額が一月に支給されるということになります。

 

ちなみに、これは仕事を持っていない女性でもこの額が支給されます。

 

日本のシステムはよく知らないのですが、仕事をしていなくてもこれだけの額が支給されるってすごくないですか?

 

また、仕事を持っている人で育児休業中の人には、もう一つバリエーションがあります。

まず、出産予定日の前後それぞれ8週間は、オーストリアでは法律で労働が禁止されているのですが、その期間にWocengeldという、いわば産休手当が支給されます。(産休に入る前に最低180日以上労働していることが条件)

この額は、産休に入る直前3ヶ月の給与を平均したものです。ボーナスも含めて計算されるので、普段働いているのと変ほぼ変わらない額を受け取ることができます。

 

育児給付金のもう一つのバリエーションというのは、この産休手当の80%を12ヶ月間受け取ることができるというものです。

これには上限があり、1日あたり66ユーロ(一月あたり2000ユーロ)です。

 

仕事をしている女性で、月ごとの産休手当の80%が1014ユーロ(←最初に紹介した育休手当のパターンで月々にもらえる最高額)を超える場合は、こちらのバリエーションを選択した方が沢山もらえるということになります。

 

が、こちらは、支給期間は12ヶ月と決まっているので、もしそれを超えて育休を取る場合(オーストリアでは子供が2歳の誕生日を迎えるまでは育休を取得する権利がある)、残りの期間は支給無しということになります。

 

 

いかがでしょうか?

簡単にですが、オーストリアの育児給付金Kinderbetreuungsgeldについて紹介してみました。

これに加え、パートナーも育休を取る場合等の場合もあるのですが、それはまた次の機会に!